直近5年間で被害額が約3.5倍に急増
【この記事はIT系ライター M氏 が書きました】
日本クレジット協会が、2017年のクレジットカード不正使用による被害の集計結果を発表しました。被害総額は前年の約1.66倍となる236億4000万円で、200億円を超えたのは2003年以来14年ぶりとなります。
2013年から増加に転じ、昨年から急増
資料によると、1997年以降の被害額は、2000年の308.7億円をピークに減少し、2012年には68.1億円ほどだったのですが、その後5年で約3.5倍の被害額となっています。
上記は2016年までのグラフですが、2017年9月には被害額が前年を上回っていたとのこと。
関連企業・団体などにより設立されたクレジット取引セキュリティ対策協議会では、ネット通販などの決済が増えるにつれ、窃取されたカード情報の不正利用(なりすまし)が大半を占めるようになったことを懸念しています。同協議会の書面によると、不正利用の防止にはカード加盟店のセキュリティも重要であることを挙げた上で、消費者側の認知・意識の向上が必要であると示されています。
・クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画‐2018
【PDF資料】https://www.j-credit.or.jp/security/pdf/plan_2018.pdf
紛失・盗難に遭わない限り、カード情報を入力できるのは基本的に利用者本人だけですので、その本人が十分に配慮する必要があるということですね。
実際の手口など
一方、日本サイバー犯罪対策センターではこれらの犯罪手口に対する注意喚起を行っています。大手企業になりすましたメールの実例なども具体的に紹介されており、被害を未然に防ぐ上で参考になります。
・クレジットカード情報窃取の手口に注意
https://www.jc3.or.jp/topics/credit_card.html
・不正送金等の犯罪被害につながるメールに注意
https://www.jc3.or.jp/topics/virusmail.html
これらの内容は当サイトでも度々お知らせしていますが、見慣れたメールでも、心当たりが無いものは十分に注意しましょう。
関連リンク
・クレジットカード不正使用被害の集計結果について(日本クレジット協会)
【PDF資料】https://www.j-credit.or.jp/download/news20180330b.pdf