シニア向けセキュリティ対策ガイドで家族みんなでスマホを安全に利用しよう!

セキュリティ

トレンドマイクロが無料公開するガイドブック

【この記事はIT系ライター M氏 が書きました】

最近、電車の車内や町中でスマホを使っている年配の方を見かける機会が増えたと感じることはないでしょうか?
NTTドコモ モバイル研究所が発表した調査結果によると2018年1月時点で60代のシニア層のスマートフォンの保有率は5割を超え、 フィーチャーフォンいわゆるガラケーを初めて超えたそうです。70代はまだガラケーが半数を超えてはいるものの、スマートフォンの所有率は 年々増えて3割を超えています。

年齢層の拡大に伴い、スマートフォンの利用に不慣れなユーザーが様々なネット犯罪の被害に遭うリスクが高まっています。
そんな中、トレンドマイクロ株式会社は中高年層を対象にしたスマートフォンの安全な利用方法をイラストを交えながら
わかりやすく解説する「スマホ初心者でも安心! シニア向けセキュリティ対策ガイド」を無料公開しました。
このガイドブックはシニア向けと銘打たれてはいますがスマホ初心者の方だけではなく、すでにスマートフォンを使用している方にも 改めてセキュリティに関して注意を喚起する内容となってます。

4つの基本的なセキュリティ対策

ガイドブックにはOSやリンク、バナーといった基本的なスマートフォン用語を解説しつつ
以下の4つの基本的な対策について紹介しています。

◇システムアップデートについて。
◇アプリの入手について。
◇アカウント作成について。
◇ネット上の詐欺について。

65歳以上のシニア層からのスマートフォン利用に関する問い合わせは年々増加傾向にあるそうです。
いずれもスマートフォン初心者が最初につまづきやすいポイントで疑問や不安を解消するために 作成されています。

システムアップデートの重要性策

ガラケーに比べるとスマートフォンはOSやアプリケーションの更新が頻繁に行われます。
スマートフォン初心者の方はシステムアップデートという単語に馴染みが薄く、必要性と操作方法がよくわからないまま 手つかずになるケースがあるようです。ガイドではアップデートにはスマートフォンの新機能の追加や 不具合の修正、セキュリティの改善が含まれていることを説明しています。バッテリーの充電具合に注意、 アップデートの間はスマートフォンの使用が出来なくなる、といったアップデートの際に必要な心構えも 紹介されています。

アプリの入手について

アプリの入手については個人情報を抜き取ったりスマートフォンを乗っ取るといった不正なアプリの 存在を説明しつつ公式のアプリストアであるGoogle Playからの入手をすすめています。スマートフォンが ウイルスに感染する原因のほとんどは利用者自身が気が付かないままに不正なアプリを インストールしてしまうことです。ガラケーに比べるとアプリの種類が豊富かつインストールが簡単に行えるのも不正アプリ被害の 要因のひとつです。

不正アプリをインストールしてしまったかどうか判断として下記の症状を挙げています。

・望まない広告が頻繁に表示される。
・身に覚えのないサービスからメールが届く。
・知らないアプリがインストールされてしまう。
・相手先不明の発信履歴やショートメッセージの送受信履歴がある。
・スマートフォンの操作がロックされてしまう。
・スマートフォン内の文書や写真を読み込むことができない。

このような症状が出た場合は不正アプリを特定して削除したり場合によってスマートフォンを初期化するなど 適切な対応をとる必要があります。

アカウント作成について

アプリのインストールによるアカウント作成についての注意点も記載されています。ガラケーに比べ様々な アプリが存在するのがスマートフォンの利点のひとつですがそもそもアカウントとはなにかという基本的な部分も 含めアカウント管理の重要性を理解せずにスマートフォンを利用しているケースも少なくないようです。

アカウント登録は会員登録のようなもので個人情報の登録と共に自分だけのIDとパスワードを設定し 自信がサービス利用者であることを証明するもの、と紹介した上でアカウント作成時の注意事項を説明しています。

・IDとパスワードは他人に教えない。
・名前や誕生日、電話番号など他人に推測されにくいパスワードを設定する。
・サービスごとにパスワードを設定する。

パスワードを使いまわしている場合、いずれかのサービスから登録情報が流出してしまった場合の被害が大きくなってしまうため特に注意したいですね。
アカウント管理に関する注意事項として有名企業のサービスになりすまして「不正ログインがありました」など 不安を煽りながら本物そっくりの偽サイトに誘導し個人情報を抜き取る詐欺が急増していることも 併せて紹介しています。

パスワード認証に関しては、NTT DOCOMOでもユーザーのdアカウントが第三者に不正にログインされ iphoneがコンビニ受け取りで購入されるという被害が約1,000件に渡ると 発表されています。まさにパスワードの使いまわしによる被害の一例です。

ネット上の詐欺について

ネット詐欺についても事例を交えながら紹介しています。

・入会登録をした覚えがないのに突然請求画面が表示されるワンクリック詐欺。
支払い義務がないことを理解し、不安になって電話で連絡してしまわないことが重要です。

・メッセージアプリで知人から携帯電話の番号を聞かれた。
知人のアカウントが乗っ取られていることに気が付かずに個人情報を教えてしまうケースです。

最近では懸賞に当選したと突然、ブラウザ画面に表示されGoogle社のものと見間違えるような つくりのサイトが表示され、賞品の受け取りに必要である旨を謳い、ユーザーの個人情報や クレジットカードの情報を入力させようとする新手の詐欺も発生しています。こういったウマい話には 罠があるということを前もって認識しておく必要があります。

トレンドマイクロ社ではスマホ利用における脅威を疑似体験できるスマートフォン向けサイトを 公開しています。自分は大丈夫と思っている方も一度、体験してみることをオススメします。またスマートフォン初心者の ご家族に予め脅威を疑似体験してもらうことでスマートフォン利用における心構えを確認して頂くのもよいのではないでしょうか。

まとめ

シニア層の方がガラケーからスマートフォンに移行する大きな理由のひとつとして、LINEを始めとするメッセージアプリでの連絡に便利だからと 子供・孫世代からスマートフォンへの変更をすすめられるケースが多いようです。
また友人との連絡にもメッセージアプリは活用されていて、交流が活発なシニアほどスマホへの移行が進んでいるそうです。

災害時の安否の確認や情報収集の面でスマートフォンの有用性は認められており、万が一のためにもスマートフォンを持っていて欲しいと 遠隔地の家族が考えるケースも増えています。

大手携帯キャリアからはシニア層でも視認しやすい大きなアイコンを採用したり、操作が分かりやすいように物理キーを複数備えた機種などが発売され、 シニア層のガラケーからスマートフォンへの買い替えの流れはこれからも続くことが間違いありません。スマートフォンが幅広い年齢に普及することで新たなサービスが生まれ、 生活を豊かにする反面、思いもよらないネット犯罪に巻き込まれるリスクは増しています。

ご家族で新たにスマートフォンを利用し始める方がいる場合はもちろん、自分は大丈夫と考える前に今一度、セキュリティについて 見直してみてはいかがでしょうか。

関連リンク

トレンドマイクロ 「スマホ初心者でも安心!シニア向けセキュリティ対策ガイド」
https://www.trendmicro.com/ja_jp/about/press-release/2018/pr-20180808-01.html

JPCERT 「STOP! パスワード使い回し! キャンペーン2018」
https://www.jpcert.or.jp/pr/2018/stop-password2018.html

NTT DOCOMO 「不正なアクセス対策としての「2段階認証」ご利用のお願い」
https://www.nttdocomo.co.jp/info/notice/page/180814_00_m.html

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